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愛と仕事と金

誤解を恐れなくても訂正は必要

 世間でよく聞く言葉の一つに「わかってもらえなくてもいい」というのがありますね。他にも同じように理解されることを求めていない風な言葉が多くあります。

 しかしそれは傲慢でもあるしわがままであるし、もったいないし先細りの生き方です。 そこに必要なのは訂正、修正だけなのに。

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人は勘違いする

 人は自分の経験でしか語れない。これを私はよく言いますが、そのまますぐ否定もされます。そんなことはない!私は相手のことを考えて自分の経験以外のことも話す!

 いやあ、誠に申し訳ありませんがそれもまた自分の経験、つまり知っていることからしか言葉は出ないということに当てはまるわけです。どんなに頑張ってもブラジル人の真似をしてくれといわれたらせいぜいサッカーとサンバしか出てこない人が多数でしょう。

 そして語れないというのは受け取れないということも同時に意味しています。人は自分の経験したものでしか理解できない。これは勉強なんかでも言われることですが、学ぶということは未知を既知につなげる作業だというものです。つながる既知がなければ、人はそこに無理やり橋を作ったりします。それが勘違いというものです。

僅かな修正で人生も変わる

 人生はだいたい勘違いで過ぎていきます。誰かの思いも勘違いし、自分の感情すら勘違いして過ごしていきます。しかし重要なことはどこかで、どこでも、誰にでも修正は可能であるということ。そしてその修正が自分の人生を大きく変えることができるということ。  人生は変わらない。まあ変わっていない人生なんか永遠にわからないので変わらないとも言えますが、変わったと思っておくほうが幸せなので変わることにしておきましょう。そしてそれを与えてくれる人がいたら幸福感はありますが、待っていたらいつになるかわからないので自分で変えることにしましょう。

 人生を変える。ガキ臭くて青臭くていいですね。最高です。青さがないと人生楽しめないというのが世の常なのでどうぞ青く青く生きましょう。青さは勢いであり楽しさであり笑顔です。

 人生を変えるために小さな修正はしておくことにしましょう。誰にどう思われても構わない!!それはそれで青くていいですが、ここは変化を求めるところです。どう思われてもいいと言いながら不機嫌になっていませんか、寂しくなっていませんか。なら修正しましょう。理解を求めましょう。自分の言葉を相手の既知に近づけましょう。

 やればやるほど理解されることは面倒なことですが、それは人にとって必要な作業なのでめんどくせえ!と思ったら不敵に笑って楽しいじゃねえか!って言っておきましょう。

 今理解してくれる人だけを仲間に置いておくこともやめておきましょう。理解してくれない人ほど自分を広げてくれる人になります。理解できない人ほど自分を外に連れ出してくれます。人の意見を聞いていると言えるなら、自分を否定する人の言葉にこそ耳を傾けてみると楽しい人生が待っています。

訂正の鍵

 自分の言葉を訂正するときは必ず一度目とは違う言葉を探さなければいけません。バカと言って違うよバカなんだよと訂正することはできません。それは女の子に合わせれば可愛いになるかもしれないし、大阪にあわせるとアホになったりかっこいいになったりするかもしれません。

 自分の言葉が正しいのではなく、中身が正しいとしても言葉は間違っていることがよくあります。訂正はまず言葉を変えること。そして相手を理解することです。

 7つの習慣という有名な本に理解される前に理解するというのがありますが、まさにこれです。理解されるためには相手を理解して上げる必要があるのです。それは相手の普通に合わせた言葉を探すことです。わかりやすいものは趣味や経験、興味から言葉を引き出すことになります。

 「正しいのは言葉ではなく伝わる意味」だということをもう一度確認しましょう。

 理解も時間変化する

 上手く相手に伝わって未知が既知に繋がっても時間とともにその中身が変わっていくことを意識している人はあまりいません。  ある理解は既知が増え過去を忘れていく過程で理解が歪曲したり変質してしまうのです。

 そのために人は何度も同じことを繰り返します。歴史を繰り返すと言うと大きすぎるように聞こえるかもしれませんが、私は同じように感じています。

 時間によって忘れたり勘違いしたりというのは誰にも経験あるでしょう。そこでは繰り返しが必要です。この繰り返しは訂正や修正の繰り返しです。繰り返すうちに既知の幅が広がり深い理解にもつながるのは学習方面でも明らかになっていますね。

 自分を理解してもらうというのは、自分について学習してもらうということです。表面に出さなければ理解されないことはたくさんあります。出していないことを理解するというのは大げさでもなくありえません。

 時間と経験によって変化する理解をうまく使えるようになっていきましょう。すぐにどうなるということではなくずっとそうやっていくことが青くて楽しい人生です。

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