私はいかにどん底から這い上がったか
どん底、底の底、絶望人には逆境に合うタイミングがありますが、今のところ私の逆境はやり過ごしたようです。
誰かの逆境の助けになれば幸いです。
借金
分かりやすい逆境と言えばお金です。私は金額にして大したことはありません。知り合いには数千万というのもいましたしこれくらいで勉強できたならラッキーくらいのものです。
とはいえ当時はそれなりに焦りましたし苦しみました。睡眠もまともに取れなくなり、人と話すのもままならないくらいでした。お金というのは分かりやすいプラスマイナスです。
私のそれは勤め先の先輩でした。まだ若かった私は知らない場所に車で連れて行かれカードの契約をさせられました。その場には私しか入れなかったのでどうにかできればよかったのですが、緊急時に何も出来ない脳みそはここでも発揮されまんまと借金を作りました。
先輩はその後少しの返済をすると連絡は絶たないものの振り込むことはなくなりました。当時は今よりも融資の枠が緩い時代でした。つまり私は自分の許容以上に借りれてしまい私は幾つかの返済に追われました。
自分の意思とは関係ない借金のなんと苦しいことか。車や家のローンとは明らかに別質のものです。済むまでは話すまいとした当時の彼女との婚約も解消することになりました。
どれもたいしたことではないんですが続くと辛く感じたり当人には特別苦しいものだったりしますよね。
倒産
物事は中々面白いもので、借金を作ったもののなんとかやりくりをしている頃に結婚を考えていた私は仕事を変えることにしました。 新しい職場は経験したことのない事が多くその全てがやりがいでした。少人数でしたので全員の距離が近く、全ての業務を全ての人が考える家族のような場所でした。
しかしその企業は敢え無く倒産。親密にしていただいていた社長や会長は給与も未払いのまま消えてしまい連絡は途絶えました。
収入のなくなったことよりも先輩に強要された借金と、社長の失踪により他人との関係が怖くなります。追い打ちは婚約の解消で完全にこちらの落ち度ではあったもののやはりメンタルはボロクソでした。
暫くは保険もある実家もあるということで私は死んだように引きこもっていきます。
乗り越える道
当然と言うか流れでメンタルをやられた私は体調も崩しました。めったに行かない病院にもちゃんと通ったほどです。
私は元々人に相談する質ではありません。恋愛も仕事も生活も誰にも相談することはありません。しかし私にはまだ数人の大切な人たちがいました。
苦しみから逃れられない人の中には家がない事が大きな原因に成ることもあるでしょう。私には帰る家がある。特に何も相談したわけでもありませんし、特別な援助もありません。ただ家があった。それは大きかった。
暫く引きこもっていた家で何か出来ないか考えるようになります。それまで娯楽としてインターネットを利用していましたが、技術的なことは何一つ習得しておらず役に立つような物は皆無でした。
それでも出来ることをしようと先ず幾つかブログを立ち上げました。アフィリエイトサイトにするためです。当然ながら直ぐにお金に成ることもありませんし得意な分野やライティングの知識もありません。ただブログを書き続けただけです。
更にしばらくすると、何かをやっていることで気が乗ってきたのか本を書き更にFXに触れました。どれもこれも全くうまく行きません。失敗を暫く続けたころ、無意識に一攫千金を夢見ていたことに気づきます。 考えまい考えまいとするほど考えてしまうことにも気づきました。
そこから更にじっくり取り組み始めることにしました。取り組みは余計な思考を排除することにもなりました。まずはFX、何度も何度もトレードを繰り返し自分の長所と短所に合うトレードに近づいていきました。ブログはまだただ書くだけ。
FXでトレードがまともになってくると明らかに結果が変わってきます。周りにFXは儲けるのかと聞かれても頑張れば儲けられるとしか答えられないのは、地味に自分に合わせてきただけなので簡単なトレード方法を紹介できるわけではないからです。
そうこうしているといつの間にかブログでも僅かに収入が入るようになっていました。ただかいていただけのブログを読んでくれる人がいる。それだけでやる気が出て文章を練る気がわきました。
借金は途中で任意整理をして額を減らすことが出来たので余裕を持つことが出来ました。それもこれも誰かに相談することはないまま自力でやったことです。自力でやったから俺すごいなんて言いません。思いません。相談できてもっと早く成長できたはずです。
私は人よりも何周も遅れて進んでいるでしょう。それでも進んでいます。結果はいつでるかわかりません。それでも進むしか無い。 直ぐに答えが必要なものもあり、同時にそれを長期間見つめ続ける必要もあるでしょう。今も未来も必要です。そしてそれは過去の上にあります。
またどこかで躓くかもしれません。それは明日かもしれません。しかしそれでも私はまた誰よりも遅れてゴールまで進むことにします。きっと誰かに助けられ迷惑を掛けながら。
だから少しずつ周りに恩返しもしながら生きていきます。幸い実家は健在で親も生きています。
地獄に落ちたからと言ってこの世界には地獄しかないわけではない地獄もあるだけだ。だからときに立ち止まって休んだとしてもまた歩き出せば抜け出せる日は来る。