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愛と仕事と金

そんなことは言ってない系の大人になっていないか

 この頃世間を賑わせているアメフトの殺人タックル問題ですが、監督は怪我をさせる意図は無かったと言っています。選手はそう言われたように受け取ったと言いました。

 さてさてこの問題で私が取り上げるのは「そんなつもりで言っていない」です。 実はこれかなり多くの人がぶち当たっているって知ってますか。

偉人はそこまで言ってない。 歴史的名言の意外なウラ側 (PHP文庫)

言葉の齟齬

 そんな事言ってない系大人はなんせ自分に自分に自信があります。私は自信ないからそんな事言わないではない!自分に自信がないなんて人も自分に自信持ちまくりです。私の知る限りで自信がないと言う人に何かを言って相手が意見を変えたことがない。

 自分の主張に自信があるものですから、その周りの言葉を省略してしまいます。これは人としての機能みたいなもので、例えば「織田信長」と言葉にした時相手が誰の事を意識するのかは間違いありません。しかし、もしかしたら相手の周りには知り合いの「オダノブナガ」さんがいるかもしれない。  まあノブナガ問題の場合は知り合いが突然話題に出るなんて思ってもいないでしょうが、こういう事が日常茶飯事であらゆる言葉に起きているわけです。

 好きだと言ったらいつの間にか付き合ってる事になっていたり、今不要なものを要らないと言ったら大事なのに捨てられたり、今もさっきもこれからもこんなやり取りが行われ続けるのはさけられません。

 言ってない系忖度

 「私は一途だからふったことがない」「ふられたことがない」「私は言ってない」これらは意図的に自分の責任を押し付けたり問題から逃げたりする人の常套句です。

 ふったことがないのはふられる様に仕向けて待っているだけかもしれない。ふられたことがないのもそれを怖がって先に言ってしまうだけかもしれない。言ってないのは言えば証拠になったりするからその単語を避けているだけかもしれない。

 言ってないというのは政治家が使っているのをよく見ますが、日常でも同じ様に問題から逃れる時には無意識にせよ使われています。法律的に見れば重要なことで正確にどういったのかで大きく結果は変わります。

 アメフトのぶっ潰しタックルにしても、潰せとは言っても怪我をさせろとは言ってないというので競技的には日常的に使われそうなので関係者は影で「俺も言ってるわー」と笑っているかも知れません。

 加計と森友の問題は関係者とメディアがどちらもこのスキを突き合っていてややこしく見えている部分がちょいちょい見られます。

伝え方

 伝え方が9割という本がありましたか。私はブログはほとんど一発書きでメモ程度に思っているので修正が必要になるまで放置ですが、伝え方に関しては重きを置いています。

 日本語は難しい。日本人ですらよく言うことですが、この問題の殆どは伝えようとする努力が必要だということです。  例えば質問するとき一度目と二度目で違う言葉を使って聞くというのはかなり有効です。何度聞いても聞きたい答えが返ってこないなんていうのはほぼ聞き方の問題です。周りの連中は馬鹿ばっかりだと言って理解されないという人も同じく自分に伝える能力がないだけです。

 伝えるのは努力が必要です。相手の知っている言葉と常識と知識でしか伝わらないのですから、相当言葉を選ばなければいけません。また多くの人に同時に伝えるのはまず不可能です。

 どうにかして受け入れられたいという夢追う子も、躾けたい親も、友達も上司も部下も伝えたければ相手の知っている言葉と常識と知識で語れるように頑張ればこれまでよりも少しは伝えやすくなるでしょう。

 何も伝えていないのに理解されないなんて馬鹿は、どんなに下手でもぐちゃぐちゃでもいいからまず言葉にすることを覚えましょう。その上で理解されないという常識に立ち向かい始めなければいけません。

正しい日本語の使い方