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隣人との付き合い方 反射笑顔

 ある日隣に住んでいる人から声をかけられた。 私は不意のことに対応できず無視をした。

苦手な人との付き合い方が変わる 人間関係のトリセツ

 伝える表情

 私には得意技がある。と言っても極最近に隣人を無視したことを一週間気に病んだ結果会得したにわか仕込である。昔から不意のことに対応するのは不器用で、焦って失敗してばかりだったので頭を使うようなことは諦めていた

 動くのは好きでまさに猿のように飛び回りそれだけで元気さと感情を表していたようにも思う。いざ思い出してみるとなんとも不器用過ぎる人間である。人の中には自分の言葉に自信がなく、歌うことだったり描くことだったり踊ることで表現しようという面がある。動きで表現するというのも何にならなかったように思うけれど、その一つだったと思えば何となく崇高な気分にならなくもない。

 さて、反射的に行動が出来ないのならどうするか私が選んだのは表情、つまり笑顔だ。 顔は人と出会った時、画面越しに見た時悪人でも善人でも相手の中身を読み取るツールとして働いている。

 どんなに中身で笑っていても顔が泣いていたら伝わらない。どんなに怒っていても笑った顔では伝わらない。それらを使って緩和して伝えるということはあっても全力で伝えるためには表情と感情は一致させる必要がある。

 町中で通りすがりの人に声をかけてみよう。それぞれの反応がありそれぞれの感情をその場に出してくる。しかし表情をコントロールして出してくる人は非常に少ない。急に出るものは自然な内面に近いのだ。

 そして人はそんな事を教えられなくても、ほんのりと知っている。

反射笑顔

 つまり、人はその表情を読み取ることを無意識に重要視しているのだ。

 ということは私はこれまで人から不審者として完璧だったと言わざるを得ない。まあ過去のことは置いておいてこれからの私を見てもらおう。そう私の特技を。得意技を。

  それこそが反射笑顔だ。

 反射笑顔はその名の通り反射で笑顔を出すという技である。 この技の難しさは常によそ行きの服を着て、常によそ行きの心持ちでいるようなものである。毎日よそ行きというのは基本的に人間には不可能である。一週間もすればよそ行きは日常になり心は緩む。

 日常になってしまえば結局反射に笑顔を用意するなんてことはできなくなるのだ。一週間ごとに下手をすると三日ごとに新たな心と装いで外に出る必要があるような難しさ。それが反射笑顔だ。

 しかし一度この技を会得してみるとこの清々しさは幸せを手に入れたことに近い。笑顔がすっとでてくるので誰に対しても不快にすることがないうえに、なんと周りに対して自分が寛容にもなったようである。

 笑顔のまま怒りを伝えるのが難しいように、自分の笑顔にたいして心は怒りを持ちにくいのだ。感情に表情を任せるのではなく、表情で心を抑制する。なんとも大人になった気分になる。

笑顔トレーニング

 実際に反射笑顔を手に入れるためにしたことは大したことではない。 先ず必要なことは笑顔を知ることだ。

 1.鏡の前で何度も笑顔を作ってみよう。そしてその時動いている顔の筋肉を感じてみよう。よくある言葉に引きつった笑顔とか張り付いた笑顔、目が笑っていないというのがある。他にも笑顔に関する言葉はあるだろうけれどそういう言葉からも実はヒントを貰うことが出来る。

 笑顔には必要な動きがあるのだ。よくいう口角をあげる、つまり口だけ笑うのでは完全に不十分だ。目元、頬など顔の中だけでも注意する必要がある。一つ一つ見て見るだけで違う笑顔を鏡の中に見つけることが出来るだろう。

 2.「はい」と言う。実際には反射で完全な笑顔対応というのは難しい。そのため最初に笑顔の準備をしよう。それが「はい」と言う返事だ。イで終わるので口元の準備が出来るのももちろん良いが、言葉を出したコンマ数秒は相手にとって間として受け取られない。つまり時間的猶予が生まれるのだ。

 実際には呼ばれてから振り返る順番は同時ではなく返事をしてから振り向くもしくは顔を向けるということになる。

 3.動きは大きく。人が顔に集中して内面を読むのはそこが見やすいからにほかならない。例えば、スケートで表情が特徴的な織田くん。彼がいつものものまねで返事と同時に振り向くとその特徴的な顔にも関わらず大きく開いた腕にも集中が削がれる。それが目に入らないほど近くでやられた場合はそうとも言えないけれど、少し離れたところで呼びかけたならその視線は顔だけではとどまることが出来なくなるのだ。

 目の前を歩いている人のスカートが舞い上がったら、それが幼女だろうが老婆だろうが目が行くいし、見ているのが男だろうが女だろうが目が行くのである。

 そこで、振り向く時は軽く振り向くだけでなく、少しでいいのでどこかを動かしてみよう。例えば歩いてたらなら下で振っていた腕を片手だけでも胸くらいの位置にまであげる。すると目線は顔と腕に振り分けられるのだ。

 この辺りまでは実際の反射笑顔のトレーニングと言うよりも顔を読まれないトレーニングと言える。マジックやメンタリズム、心理学でいうミスディレクションというやつでもある。

 4.連鎖  最後はもう一度笑顔を出す方法について。人は決まった動きがある。習慣、習性、癖呼び方はなんでもいいけれど、ようは動きも決まりの流れ、ルーティーンがあるということだ。

 ということは、笑顔に連鎖する行動を作ればいい。笑顔にはかしげる首がいい。反応する時の笑顔には無くなるほど目を瞑るより少し大きく開く方がいい。その一つが2に書かれた「はい」でもある。練習とするなら、「はい」と言ってから笑顔を作るよりも「はい」がそのまま笑顔になっているような流れがいい。

 他にも個人にあった流れがあるだろう。

というお話

 と言う過去の話がありまして、笑顔対応できるようになってからは八方美人感に悩むくらいです。

 癖というわけでもないですが、私は年下や後輩に呼ばれても「はい」と元気に返事します。それをどうも下手に出てる様にとらえる人もいますが別にそんな事はないし、偉そうにすることもないし年上も年下も仲良く出来ている私がここにいます。

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